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山形そばを食う会

第283回 仙台市 「焔蔵」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第283回 仙台市 「焔蔵」 の巻

豪勢な肴のラインアップに誘われてそば前が進みすっかり宴会モードに
 
穴澤 鉄男 (元河北新報山形総局長)
 
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わが「山形三たてそばを食う会」にとって、2回目の仙台開催。これには伏線があった。

私事になるが、われらがそば会の先達相澤嘉久治さんは、このほどめでたく傘寿に到達した。そば会有志の呼び掛けで、この日の1週間前山形市の「まみがさき」で「祝いの会」が開かれた。

今や、仙台をはじめとする宮城県勢が圧倒的に多数を占めるそば会。「同じ月に2回も山形に来ていただくのは、金銭的にも大変」と、相澤さんらしい心遣いから仙台での開催となった。

会場の「山形蕎麦と炙りの焔蔵(えんぞう)」は、看板通り山形産のそば粉を使う仙台では数少ない本格的な山形そばの店だ。 参加は地元勢を中心に、35人。会はいつも通り「そば」と「そば前」の綱引きから始まった。

「今日は人数も多いので、お酒は4本(1升1本1・8㍑)用意した。それ以上飲みたい人は、各自払いで直接店に頼んで」と相澤先達。何となく聞き流してしまう挨拶だが、そこにはいつもとは異なるメッセージが込められていた。

そば会は宴会ではない」。これは、事あるごとに先達が強調する、そば会の大原則である。

だから、用意したお酒のほかに差し入れがあっても、相澤さんはそっとその1本を隅に寄せる。ところが今回は、自分でお金を出す分には、好きなだけ飲んでください、というのだ。

どういう風の吹き回しだろう。察するに相澤先達は「酒好きが多い仙台勢の地元で、原則を言っても通じまい」という諦めの心境か、あるいは先週お祝いの会を開いてもらった手前、今日だけはあまり固いことは言うまい、と遠慮があったのかもしれない。 果たせるかな、4本はたちまち空いて、テーブルのあちこちでお酒を追加注文している。加えて、「仙台衆の代表的な大酒飲み」と相澤さんに紹介されたSさんが1升瓶2本を自腹で注文し、各テーブルに回した。

 

これだけ酒がはかどったのには、実はもう一つ理由があった。

そば前の肴が「焔蔵」の出血サービスで、通常では考えられないラインアップだった。だし掛け豆腐の小鉢を先頭に、刺身、玉コン、焼き鳥、あぶり枝豆・げそ揚げ・キャベツ炒めの盛り合わせ、ナス・赤カブの漬物、そして最後は芋煮まで出た。

おそらく質・量ともこれまでの最高記録だろう。 とは言え、あくまでもそば会だ。締めは、板そば。山形で頂くのと変わらない、本格派。 バスで帰る必要がない気安さから、2次会に出掛けた人も少なくなかったよう。すっかり「宴会モード」だったので、無理もないかな。

 


 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2014年10月号 | 情報更新日:2014/09/30

第282回 山形市 手打そば 「羽前屋」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第282回 山形市 手打そば 「羽前屋」 の巻

第282回「山形三たてそばを食う会」例会は、8月17日(日)午後五時より、山形市旅籠町の手打そば「羽前屋」で開催された。参加人数27名。お盆休みの直後ということで参加人数は少ないと思われたのだが、意外であった。夏新そば(鈴木製粉所提供)の前宣伝が効いたのかもしれない。
「羽前屋」は街なかの老舗そば屋としてメニューも豊富なので、例会としてはこれまでで初めて、各自がお店のメニューを見て好きなものを注文するというスタイルを取った。なかには戸惑った会員もいたようだったが、大きく四グループに別れたテーブル毎の仲間になじむにつれ、談笑も深まり、盛会であった。

 
高井さんを思い出させる羽前屋
 
相 澤 嘉久治(劇作家・山形市在住)
 
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羽前屋へ行くと萬盛庵の高井利雄さんを思い出す。

「山形そばを食う会」の例会日、知らずに訪れた県内外のフリーの客に、高井さんは羽前屋を紹介していた。近い、ということはもちろんあったろう。が、それだけではなかった。

私は羽前屋へ行くと、空いていればいつもいちばん奥のテーブル席に着く。そこだけが小テーブルなのだ。

お酒(1.5合600円。温燗)を頼むと小さな皿に親鶏の肉を煮つめたのが数粒出てくる。それにとろろ(300円)かなめこおろし(300円)をつけてもらう。半分位飲んだところで、あるいは飲み干してお酒八石(0.8合。400円)を追加したところでかしわ汁(400円)を頼む。

かしわ汁の、色も味も少し濃い目の汁の中に沈んでいる〝すなこい〟親鶏の肉を噛みしめながら、味のある銚子と猪口を眺めたり触ったりしてゆっくりと飲む。

そして小もり(500円)を注文して、残った汁につけてすする。

たまに奮発して、小てんぷら盛り合わせ(600円)を追加することもある。そういうときはたいてい、何かわけありのときである。

かわたれどき、家族連れの客が重なって(羽前屋は評判が良いので)、しばし待たされるときがある。が、その一刻がまたいい。三山もり(3人もり。1,700円)や家族もり(4人もり。2,300円)や、あるいは大家族もり(6人もり。3,500円)に家族みんなで向き合って交わす会話をきくともなくきいていると、こちらもまた幸せな家族の一員になったような気分になって酒の味の色が変わる。

待たされる楽しさ、待たされていることの豊かさを感じられるのは酒飲みとそば好きだけの特権かもしれない。

 


そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2014年9月号 | 情報更新日:2014/09/01

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