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山形そばを食う会

第266回 山形市 手打そば ゆうすい庵 の巻

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山形三たてそばを食う会
第266回 手打そば ゆうすい庵 の巻

 
手間暇かかった貴重な一品・寒ざらしそばを味わう稀有な機会に、予想超す参加者が
 
穴澤 鉄男(元河北新報山形総局長)
 
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いやはや、第266回を迎えた伝統の「山形三たてそば会」とは思えない混乱ぶりである。

混乱の原因は、相澤先達が参加者を読み違えたこと。心積もりを大きく上回った。

もともとこの店には、大きな部屋はない。以前の例会では、二十人の参加者が何とか一つ和室にぎゅう詰めで座った。この日の参加者は三十二人。和室二つでも収容しきれず、イス席にまではみだした。

参加者が予想を上回った遠因は何か。案内状にある「山形ならではの寒ざらしそばによる例会」が殺し文句だったのは、間違いない。常連で名取市で飲食店を営むママHさんの「店じまい送別会」を兼ねていること、翌日が相澤先達の誕生日に当たること、などの事情も重なってはいたが…。

寒ざらしそばの発祥の地は、山形ではない。江戸時代、信濃の国の高遠藩などが寒ざらしそばを将軍家に献上していたという記録が文書に残っているのを手掛かりに、山形麺類食堂協同組合が復元に取り組み、試行錯誤の結果、商品化にこぎつけた。それが登録商標「山めん寒ざらしそば」であり、加盟四十店ほどで提供している。現在では「寒ざらしそばと言えば、山形」との評価が全国に定着している。

おっと、講釈はこのへんにしておこう。いつものようにフキの天ぷらやかき揚げなどを肴に、そば前を頂く。私の座ったテーブルには、初参加や福岡からわざわざ参加した人がおり、ひとわたり自己紹介。さまざまな話題に花が咲く。

そば前に一区切りがつき、寒ざらし用のそば猪口が配られ始めると、山形のそばに関する著書がある浦井雄治氏(仙台市在住)がすくっと立ち「そもそも寒ざらしそばとは…」と〝基礎講議〟が始まった。普通のそばとどこが違うのかを知らなければ、味わいようがない。「玄そばは梅雨を過ぎ夏場に差し掛かると、ぐっと味が落ちる。そばを夏場にどうしたらおいしく食べられるか、その工夫として始まった。」山形では大寒の十日間、山形市宝沢の冷たい流水にそばの実をつけ、その後蔵王連峰の寒風にさらす。そのことで、そばのアクが抜け甘みが増す。最近は夏新そばが登場したので、山形では桜が咲くこの時期、2~3週間の期間限定で、各そば店で提供されている。

出てきた寒ざらしそばは、やや黒目。確かに味はマイルドでかすかに甘みを感じる。「雑味が消える一方で、それを物足りないと感じる人もいる。」と浦井氏が解説する。

最近では、山形県外で「寒ざらしそば」を出すそば処(どころ)が出始めている。しかし、寒風の中で業界一致団結しての作業、「さらし方」のノウハウ蓄積、そしてブランド力、いずれを取ってもそう簡単には山形には追い付けまい。


寒ざらしそばで御殿様気分
 
葛西 沙保里(三好耳鼻咽喉科クリニック秘書課)
 
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4月21日(日)に山形三たてそばを食う会に参加し、今回は「ゆうすい庵」の寒ざらしそばを堪能させていただきました。

寒ざらしそばとは、秋に収穫した蕎麦を大切に保管しておき、真冬の冷たい流水に一週間ほどさらしてから、雪の上で乾燥させるという大変手間が掛かって出来上がるものだそうです。

流水にさらすことで、蕎麦独特のえぐみが抜け、あっさりとした爽やかなお蕎麦に味を変えるとのこと。

江戸時代には将軍様にも献上されていたため「御前そば」とも呼ばれ、御殿様など一部の人しか味わえないお蕎麦だったと伺いました。

まず初めに、茄子の漬物やめずらしい甘草の天ぷら、桜えびの入ったとっても大きなかき揚げをおつまみにしながら日本酒を少しずつ口に……。

今回で二回目の参加となりますが、三好耳鼻科の葛西といえば呑む(笑)という素敵な称号も付けていただき、日本酒を呑みながら、皆さんとお蕎麦を待ちました。

彩りも綺麗だったおつまみが無くなる頃、待ちわびた寒ざらしそばが登場。

前回教わった、挽きたて・打ちたて・茹でたての「三たて」を逃さない様急いでお蕎麦を噛み締めると、ほのかに香りと甘みを残した蕎麦のように感じました。かつおの香りの効いたつゆとも良く合い、あっという間に一枚食べてしまいました。

おかわりに違うお蕎麦もいただき食べくらべをすると、力強い蕎麦の香りも味わうことが出来、今回も新しいお蕎麦を知った一日になりました。

また家族を連れて行きたいと思います。


そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2500円です。

カテゴリ:2013年5月号 | 情報更新日:2013/05/02

「ゆうすい庵」のそば打ち技術と「鈴木製粉」の粉がアメリカで大活躍

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「ゆうすい庵」のそば打ち技術と
「鈴木製粉」の粉が、アメリカで大活躍!!

山形市小荷駄町出身の石井弘一さん(32歳)が、七年間アメリカの飲食店で働いたあと、山形に戻り、三年間「ゆうすい庵」で修行して再びアメリカに渡り、現在、カリフォルニア州バークレーの「一服」というそば店で働いている。「ゆうすい庵」のアドバイスを受け、そば粉を鈴木製粉に頼み、毎月特別便で送ってもらっているという。
(写真は石井弘一さん)


基本情報
◆店 名   一服 / Ippuku
◆住 所   2130 Center St Berkeley, CA 94704
◆電 話   510-665-1969 ※ご予約・お問い合わせの際は、スポーツJを見たと言うとスムーズです
◆U R L   ホームページ

 

カテゴリ:2013年5月号 | 情報更新日:2013/05/01

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