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山形そばを食う会

2017年1月号

第342回 高畠町「ゆうきの里さんさん」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第342回 高畠町「ゆうきの里さんさん」 の巻

菊地さんから驚きの健康講話を聞きつつ
ミネラルの大事さを学んだ異例のそば会
 
浦 井 雄 治
 
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 話が正鵠を射ていればいるほど、聞く人にはうさんくさく聞こえる。そんな事例は世の中にたくさんある。

 
 秋も深まった、高畠町。今回は二つの点で通常と異る異例のそば会である。会場がお店でない。同町和田地区に町が建てた「ゆうきの里さんさん」。農産加工体験館である。そばを打つのは地元のお母さんたち。もう1点は、メーンディシュがそばに加え、ホスト役である地元菊地良一さん(82)のお話であること。菊地さんは、我が国における有機農業発祥の地・高畠にあって、和法薬膳研究所を主宰し、健康と食べ物について提言、実践してきた。
 会場に着くと、野菜中心の折り詰めと漬物の小鉢、日本酒2合瓶(1合は180㍉っ㍑)が銘々に用意されている。お酒は地元米鶴酒造の「別撰吟醸酒」だ。相澤先達からこの時期に高畠を選んだ理由と、菊地さんの簡単な紹介があり、「乾杯!」。早速、菊地さんのミニ講話が始まる。
 「人生100年時代と言うけど、健康の上は何でしょう」。健康の上? みんなきょとんとしている。「病気がない、だけでは困る。元気でありたいですよね、皆さん」。元気でいられるキーワードは、ミネラルだという。「これから摘みに行くゲンキナは高ミネラル野菜です」。
 「私は病人のいない町づくりを目指して『和法薬膳研究所』を立ち上げた。食について正しい選択をすれば、末期がんだって手の打ちようがある。東海大や順天堂大と共同研究をしているが、あまり本当のことを言うと厚生労働省ににらまれる。ほどほどにしないと」「塩分を摂れば血圧に悪いという。でも塩と食塩は違う」「白米や小麦は毒がある。玄米を圧力釜で炊けばいいか。話はそう簡単ではない」「小豆だって毒がある。3回煮こぼすのはその為だ」。
 菊地節はとどまるところを知らない。23人の参加者は、みんなあっけにとられている。
 頃合いを見て、せいろの登場である。細打ち、量もたっぷりだ。菊地さん同地区を舞台にそば文化の振興にも努めてきた。今、ソバの新品種開発も進んでいるらしい。
 お酒も尽きたところで、ゲンキナを摘みに畑に行く。ゲンキナはツル性作物。寒さに備えて、ツルを刈り払いした後だったが、残りのツルから存分にお土産のゲンキナを頂いた。菊地さんは「大根を抜いてくるから、待ってて」。どこよりもおいしいという大根も1本ずつ頂いて、帰路に就いた。
 

 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2017年1月号 | 情報更新日:2019/12/05

第341回 村山市「そばやかた 樽石」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第341回 村山市「そばやかた 樽石」 の巻

山形の名物料理の数々と名物「なめこそば」
白寿のおばあちゃんを囲み全員で記念の写真
 
浦 井 雄 治
 
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 今月は昨年十月にも訪ね、肝煎りの相澤さんが今年の再訪を約束した、村山市の最上川三難所そば街道のうちの一店「そばやかた樽石」。集合した蕎麦好きの顔触れを数えると何と十七名! 時には三十数名にもなることがあるのがこの人数とは驚きだ。法事やら不幸やら町内会行事やらで常連の欠席が相次いだ由。思えば蕎麦会開始以来随分長い間、或る特定の蕎麦屋を例会場に定め、定員十六名で開始していたものだが、その頃を思い出す。

 
 今回もお店の名物おばあちゃんで御主人松田富夫さんの御母堂たかさんが、いつものように着物姿で凛として迎えてくれた。今年は白寿を迎えられ、村山市長や山形県知事のお祝いを受けられたとか。それにしても髪黒々とお耳も確かでお身体もかくしゃくとして、とても白寿を迎えられたお歳とは思えない。
 用意された地酒は高畠町は米鶴酒造の特別純米酒と純米吟醸酒の一升瓶各一本ずつ。地酒二本というのも蕎麦会開始以来の決まりだったが、その後山形の蕎麦屋巡りに変わり参加者数の増加に伴って一升瓶の数が増えて、時に蕎麦会と云うよりは幾分宴会の態をなすこともままあった。
 テーブルに着くと次々に料理が運ばれて来た。山形名物のおみ漬けと茄子の漬け物、ぜんまいの煮付け、同じく山形名物もって菊と黄菊の酢の物、砂糖と醤油で二時間掛けて煮詰めたと云うなんこ(いなご)の佃煮、きくらげのくるみ和え。これらの料理を代わる代わりにつまみながら、お互いに一升瓶からグラスに酒を注いだり注がれたりと地酒を堪能し、一ヶ月振りの再会に歓談していると、またまた追加の料理が運ばれて来た。にじ鱒の塩焼き、里芋と椎茸・牛蒡の煮付け、ささげの胡麻和え、山形名物あけびの油炒め。こうも山形名物を始め料理の数々が目の前に並んでくると、酒盃も進み、地酒二本のはずが、何やら少し酒が足りない気分になって来ないでもない。
 
 そしてお待ちかねの当店名物「なめこそば」が登場した。松田さんが持ち山で収穫したなめこが、蕎麦が殆ど見えない程に丼に入っている。この「なめこそば」を食べたいが故にここまでやって来た甲斐はあると云うもの。
 最後にたかおばあちゃんの長寿にあやかりたいと、全員でおばあちゃんを囲んで記念の写真を撮り、お別れした。
 

 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2017年1月号 | 情報更新日:2019/11/07

第340回 山形市「手打ち蕎麦・地鶏料理花火」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第340回 山形市「手打ち蕎麦・地鶏料理花火」 の巻

オーナーの心意気が表れた豪華な料理
先達からは特例の「お酒追加オーケー」
 
穴 澤 鉄 男(元河北新報山形総局長)
 
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 会員は意外によく案内状を見ているのだな。都合で開会ぎりぎりに会場入りした私は、顔ぶれを見回してそう思った。なつかしい方があちこちにいる。

 
 今回の案内状に、会場の花火(山形市成沢)について相澤先達は特にコメントを入れていない。手打ち蕎麦と焼き鳥というユニークな組み合わせの店なのだが、さりげなく「手打蕎麦・地鶏料理」という冠を店名にかぶせているだけである。でも一度この店での例会に出たことのある会員はすぐピンとくるはずだ。
 今回も期待は裏切られなかった。早々とあいさつに現われたオーナーの山口忠吾さん(64)は「ツルムラサキのおひたし、冷奴のだし掛けを今回していますが、順次鶏のトマト煮、焼き鳥、天ぷらなどが出てきます」とメニューを紹介する。
 乾杯の発声もそこそこに1升瓶(1升は1.8㍑)が現れる。今回も米鶴酒造(高畠町)のラインナップ、純米酒などである。予告のあった鶏のトマト煮が大皿で出る。「銘々分ですか」と参加者。「はい」とお店の方。冷奴のだしに添えられた花ミョウガも季節がらうれしい。
 
 原則現地集合になってから、お酒を飲まない参加者が増えたことは以前にも触れた。26人の参加者の中で飲む人は半分強だろうか。ついつい酒がはかどってしまう。この会費でこの料理。普通では考えられない。「焼き鳥が出るまで、お酒を残しておかなきゃ」とある女性参加者。
「お酒が足りな目だな」。そんな雰囲気を感じたのだろう、相澤先達がご意見番のUさんとそっと会場を出る。先達は戻って来ると「Uさんのお許しを得たので、もっと飲みたい方は自腹で注文を。本来はご法度です」と宣言。何人かが手を挙げる。そうこうするうち、お待ちかねの焼き鳥が姿を現す。1人2本だが本格派だ。
予告のあった天ぷらは? 出ました、マイタケが衣をかぶって。板そばがゆで上がるのを待っていたのだ。大葉を伴って彩も豊か。板そばは皿盛りの細打ち二八。天ざるとしても楽しめる配慮である。「お代わりは?」と参加者の声。さすがに店からは「追加は300円頂きます」。
 
 それはそうだろう、こんなにごちそうが出た上に、そばのお代わりではバチが当たろうというものだ。

 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2017年1月号 | 情報更新日:2019/10/07

第339回 山形市「そば・会席料理 なかや」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第339回 山形市「そば・会席料理 なかや」 の巻

猛署払いの願いを込めたミニ会席料理
若主人のさりげないもてなしに皆舌鼓
 
穴 澤 鉄 男(元河北新報山形総局長)
 
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 この夏の暑さは異常だった。最高気温だけなら昨夏の方が高かったが、蒸し暑さはこの夏の方が勝っていた。私事ながら筆者は自宅で熱中症状態となり救急車で病院に担ぎ込まれ、点滴を受けた。

 
 これも前例がないのだが、今回例会の案内状は「猛暑お見舞い」から始まった。そば・会席料理「なかや」(山形市若宮)を会場に選んだ理由は「冷房のよく効く」「初秋を呼び込む願いを込めて」が第一、「この会費で…、と驚く料理を出してくれる」が第二となっている。猛暑むべなるかな、である。
 正式なとしては看板としては「そば・会席料理」を掲げながら、店玄関のあんどんには「そば・田舎料理」とあった。もったいぶらないのが店の信条。
 相澤先達のあいさつは常連以外の、あるいは遠来の参加者紹介から始まる。常連だが今年は初めてという気仙沼市Kさん、石巻市からの方。そして東京から初参加の方が。この雑誌を見て知ったという。
 そして相澤先達の生家関係者の皆さま。このそば会は、自由参加(〇回不参加なら会員資格喪失、などがない)ので、申し込み数は凸凹がある。それを親族の方が補ってくださっているのだ、きっと。
 
 そうこうするうちお通しが運ばれる。ツルムラサキのおひたし、エビ切りの土佐酢、タイとソバの実のサラダの3点セット。「お酒は差しいれもあったので大目です」と相澤先達。四合瓶(1合は180ml)が回ってくる。「乾杯」の発声の後、差しつ差されつが始まる。原則現地集合になってから、車で来て飲まない人も多い。
 メーンの料理として夏野菜の冷やし汁が出る。蒸し鶏、トマト、ズッキーニなどが涼しげに浮かぶ。テーブル毎に出された漬物皿にはコリンキー、ナス、キャベツがある。コリンキーはカボチャの一種。
 料理は量こそ控え目だが、さりげなく凝っている。ミニ会席の込めた心意気を参加者は気付いたか?
 
 この店は看板の通り、割烹造りである。庭は本格庭園だ。にわかに雨が振り出した。見事な庭石を激しく打つ。真夏らしい夕立である。
 お酒が尽きるのを見計らって、板そばが登場する。たっぷり2人前はあるボリューム。細打ちの二八。見事な本格手打ちを平らげ、そば湯で締めくくる。
 2代目若主人渡辺英博さん(44)があいさつに現われ、相澤先達が紹介する。いつしか雨も上がり、満腹のお腹をさすりながらお開きとなった。

 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2017年1月号 | 情報更新日:2019/09/03

第338回 山形市「焔蔵 山寺店 」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第338回 山形市「焔蔵 山寺店 」 の巻

JR山寺駅から1分の申し分ない好立地
観光地でも素材は地元産を譲らぬ律儀さ
 
穴 澤 鉄 男(元河北新報山形総局長)
 
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今回の「三たてそばを食う会」会場はJR仙山線山寺駅前、焔蔵山寺店。案内状にある駅から10秒では無理でも1分で着く。

 
 三たてそば会が山形市内特定店での開催から山形県内の名店を移動する方式に変わったのは15年ほど前だろうか、それとも20年ほど前に遡るのか。いずれにしても移動方式に変わってから、会場店への参集方法が悩みの種。
 山形市内であれば、タクシー相乗りでも何とかなる。遠隔地となるとそうはいかない。個人的ネットワークで相澤先達の友人にマイカーを出していただき凌いできたが、高齢化に伴いそれもままならなくなった。
 今回の会場選びは、その悩みへの回答である。山形方面からも仙台方面からも、ここなら文句の出ようはずがない。
 今回は電車の時間をにらみ、お昼時間帯での設定。36人で予約したのに37人の参加という。席の設定で手間取る。追っかけ予約なし1人が現れて、計38人プラス子ども1人。
 
 そば前の肴はお膳にセットされ運ばれる。天ぷら盛り合わせ、奴の出し掛け、身欠きニシン煮、それに山形名物芋煮。
 相澤先達が「今日は私の生家から甥っ子家族が参加しています」とあいさつし、乾杯の発声で始まる。仙台はどんより曇り空なのに、外は日が射している。お酒は米鶴酒造(高畠町)純米酒トリオ。いつものように各テーブルで話の花が咲く。そこへお店のオーナーから地酒の差し入れ。座がいっそう盛り上がる。
 肴のメイン天ぷらは塩で頂く。時期的に珍しい芋煮椀は、観光スポット山寺らしいメニュー。
 
 そろそろお酒が切れるかな、という頃合で板そばが登場する。つゆ、ネギに加え本ワサビが用意されている。「このワサビは5月例会でお邪魔した山辺町作谷沢産です。そば処弁天の主人吉田正春氏が冷涼な気候を生かして育てたもの」と相澤先達。店の壁に吉田氏の大きな写真が掲げてある。焔蔵は本物志向の店である。ソバ粉は大蔵村の最上早生、ネギは天童市のねぎ専業農家といずれも県内産にこだわる。
 細目の手打ち板そばをお代わり。日はまだ高いが、お開きの時刻だ。酔った足ながら定刻5分前で仙台行きの電車に間に合った。

 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2017年1月号 | 情報更新日:2019/08/05

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