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山形そばを食う会

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第289回 山形市 「手打蕎麦 花火」 の巻

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山形三たてそばを食う会
第289回 山形市 「手打蕎麦 花火」 の巻

そばと焼き鳥のミスマッチがうれしい
酒がついつい進むのも今回は先達公認
 
穴澤鉄男(元河北新報山形総局長)
 
写真1
写真2
テーブル

 ミスマッチの妙、という言葉がある。手打ちそばと焼き鳥の取り合わせがなぜミスマッチなのか、論理的に説明するのはむつかしい。
しかし実際、「そばや」を名乗る店が焼き鳥を正式メニューにしている例をあなたは聞いたことがあるだろうか。ミスマッチの妙を地で行くのが、今回の会場「花火」(山形市成沢)だ。
 会は、相澤先達の長めのあいさつで始まった。なぜ長めになったか。案内状に「今回に限り、そば前(お酒)の量を制限しない」という趣旨の文言がある。それをまともに受け取り、焼き鳥につられお酒がはかどれば、そば会が「宴会」になってしまう。「そもそも三たてそば会は定員16人で、お酒は2升(1升1・8㍑)、1人当たり1合2勺が決まり」から始まり「そば会の趣旨を忘れず、ほどほどに飲むよう」とくどいほど強調した。
 お酒をつぐグラスは、大きめのものが用意された。
「各テーブルに用意したお酒を、1人1合2勺程度ついで」と相澤先達。用意したお酒はそれで空になるはずだから、もしそれ以上飲みたければ各自自腹でどうぞ、と言うわけだ。
 まずは五月菜の和え物、山形名物「だし」を掛けた寄せ豆腐とそば会らしい肴。
加えて山掛けがある、鶏の空揚げがある。
最後に期待の焼き鳥が登場。これで日本酒が進まないはずがない。
それぞれが追加のお酒を注文し始めるが、仙台から参加の佐藤悟会員が気前よく1升瓶2本を追加注文したのである。これが各テーブルを回り、1人1合2勺どころでなくなった。
 しかし…。会冒頭の、相澤先達の「長い説教」はそれなりに効き目があった。心配するほど座は乱れず、本来の目的もりそばに到達できた。大蔵村産最上早生を使った10割そば。細打ちで、ほんのり緑色がかっていた。
 ミスマッチ誕生のいきさつは? ご主人によると、こうだ。昼は普通の「そばや」だが、夜は居酒屋を兼ねた店になる。
客からの「何か酒のつまみを」という要望で始めたのが焼き鳥。「手打そば」「焼き鳥」の二枚看板の店になった今でも、午後6時なるまでは焼き鳥は出さない。ミスマッチの妙を楽しめるのは夜だけ。
店のパンフレットは、そんな事情を物語る苦心の作。三つ折りで、表紙が二つある。
「手打蕎麦花火」の表紙以下には、お昼のお品書きとしてそばのメニューが、裏面「地鶏料理はなび」の方には夜のお品書きとして焼き鳥メニューが並ぶ。ただし、そばは夜も注文可能。
山形におけるそば文化の多様さ、奥行きを物語る店である。

 

 


 

そば会にはどなたでも参加できます。希望者はFAX 023(634)6487へ住所・氏名・電話番号を記して申し込んでください。毎月、案内を差し上げます。会費は、酒代込みで2700円です。

カテゴリ:2014年10月号 | 情報更新日:2015/04/01

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