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寿司

「すばらしい山形」おすすめ寿司店

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宝来寿司
ヒカリモノ三点盛りと松茸の土びん蒸しでしあわせに

料理
料理
料理
料理
 ストーブが必要になった秋の一夜、なぜか心もさぶくなってタクシーを呼んだ。
 
「駅前の宝来寿司」
 
車を降りたら、今夜も「満席」の貼り紙。だが、迷わず扉を開ける。すずらん街、ナカムラ薬局の中村さんが先日、
「『満席』とあっても、カウンターなら一人ぐらい座れる時が多いですよ。入ってみたら」
と、おっしゃったからである。案の定、座ることが出来た。
 
 眼の前に美味しそうなさばが並んでいる。さば大好き人間なのである。
 
「いいさば入ってるね」
 
「ええ。きょうはヒカリもの揃ってます。」 と、店長。よく見たら、いわしとさんまもあるではないか。
 
「ほんとだ。じゃあ、ヒカリもの三点盛りといこうか。」
 
 店長の後ろのボードに、「本日のおすすめ 松茸入荷!!」と書いてあるのが眼についた。
 
「それに、松茸の土びん蒸し。ぬる燗でね」
 
言って、出てくるまでの数分間、世の中変わったなあ、なんて思っている。子供の頃、刺身はまぐろと決まっていた。それも年に二回、正月とお祭り以外は食べられなかった。それを、「ヒカリモノの三点盛り」なんて、俺はいったい何を言っているんだろう。えらそうに……バチが当たるぞ。
 
 ブツブツ言っていたら、さばが出てきた。「んまいなあ」。つづいていわしとさんまが並んで。「ちょっと贅沢過ぎるなあ。んでも、しあわせだなあ」。松茸の土びん蒸し。「贅沢過ぎる。お前、何様のつもりだ」。でも、ほんとうに美味しかったのである。
 
 酒よりも、美味に酔って、締めの赤身と中トロ各一貫、それに、ヤマレイの筋子巻きの写真を撮るのを忘れてしまった。男前の店長を写すのも、手許がぶれたようだ。
 
(山形三吉)
 
 

カテゴリ:寿司 | 情報更新日:2016/11/09

「すばらしい山形」おすすめ寿司店

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江戸寿司
「江戸寿司」での嬉しい一夜

料理
料理
料理
 山形駅前の「江戸寿司」は、昔から名前も場所も知ってはいたのに、なぜか伺う機会がなかった。
 
 今回、印刷屋さんからの帰り途、ちょっと遅くなったが、寄らせてもらった。人気の大女将は用事が出来て外出中とかで、若女将の和美さんが素敵な笑顔で迎えてくださった。ちょうど一団のお客が帰った後で、カウンター席を独占していたら、親方の折原さんが現われた。初めてなのに、懐かしさを身体中から放っておられる。奥様が昔、『ういずy』を愛読してくださっていた、ということからかもしれない。
 
 真中の大きな甘エビを中トロ、赤身、ヒラメ、赤貝、コハダで囲んだお任せ料理をいただきながら、若女将の奨めてくださった地元の純米吟醸生酒を味わう。折原さんの話が、肴と酒の味を引き立ててくださった。
 
 尾花沢の御出身。初代が銀山温泉に遊んだ折、宿で「だれか、寿司屋をやる若い衆いないかねえ」と話したことから、その宿と遠縁に当る折原さんが弟子入りすることになったという。それからなんと52年。
 
 「昭和38年から世話になって、もう68歳ですよ」
 
 さらっと言って折原さんは笑ったが、こういう人と、こういう人が永く勤めている店というのはまちがいがない。飲み、食べ、話しながら、しみじみそう感じた一夜であった。
 
 最後に筋子巻きを頼んだら、「ヤマレイの筋子でなくて悪いけど」とまたさらっとおっしゃった。いやあ、おそれいりました。折原オヤカタ。
 
(山形三吉)
 
 

カテゴリ:寿司 | 情報更新日:2016/09/07

藤寿しの親方を悼む

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藤寿し
藤寿しの親方を悼む

料理
 藤寿しの親方・渡辺章二さんが入院されているときいて、無神論者の私は、天を仰いで呟いていた。「親方、負けないで。元気になって、また、あの冗談と一緒に、鯨のベーコンを突き出してよ。筋子巻きをホイッと出してよ。中トロを握ってよ。」
 
 この山形では、私は不義理ばかり積み重ねていることになるわけだが、私は病んだ自分の姿を他人には見せたくないのと同じ思いから、他人様の病気見舞いをも控えさせていただいている。親方の場合もひたすら、元気になってくださることだけを祈ってきたのであった。
 
 親方は、山辺生まれの私が子供の頃にきかされた、〝谷地男〟そのもののような人であった。気っぷが良く、「苦労は自分に、手柄は他人に」を地で行く人であった。寿司組合の中でも貴重な存在で、若い組合員たちからも慕われ、なにかと相談相手になっていたという。されば、厳しい状況下にある組合にとっても、いま、親方に亡くなられたということは、痛恨極まりないことであろう。
 
 藤寿しのお店が今後、どのように展開されるにせよ、賢夫人の奥様と、三人の美しく聡明なお嬢様方によって、見事に親方の遺志が受け継がれ続けていくことを私は信じて疑わない。
 
 親方よ、やすらかにお眠りください。
 
(山形三吉)
 
 
 

カテゴリ:寿司 | 情報更新日:2016/08/03

「すばらしい山形」おすすめ寿司店

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寿し処 つかさ
山工機械科、野球部員

料理八年前
料理今回
「つかさ」へ行って来た。花小路へ移ってからは一度店を覗いただけで、飲むのは初めて。「申し訳なかったなあ」と心の中で呟いて引き戸を開けてびっくり。店内はカウンター席も座敷も満員。カウンター席の女性客が気を利かして下さって、荷物の乗っていた隅の席を一つ空けて「どうぞ」。どうにか坐ることができた。と、そこへ、なんと、あの大ちゃんが、すっかり大人っぽくなった大ちゃんが、微笑を浮かべて現れたではないか。昔と同じく、おとうさんとおかあさんを助けて手伝っているのだ。
 
きけば今春、県立山形工業高校の機械科へ入学、野球部員として活躍しているという。嬉しいなあ。ほんとうに嬉しい。以下、八年前の本誌の文章を再録して、喜びを爆発させる。
 
テレビ近くの「寿し処つかさ」を訪ねた。
 
「らっしゃい」
 
と、いつもの大きな声で迎えられた。しとやかに微笑んでおられる奥様の横に長男の大ちゃんが立っていた。
 
O君とはときどき一緒に食事をしたり飲んだりするが、M君とはほんとうに久しぶりの会食である。話が弾んだ。なかで、彼が十小(山形市立第十小学校)の校長をしていた時、校長室に私の著書を押し売りにいった話が出た。
 
「あっ、そう言えば、大ちゃん、十小だよね。」
 
となった。
 
「Mよ。この子、凄いんだよ。ああやっておかあさんの傍に立ってるのを見てればただの可愛いい一年生の子供だけど、おとうさんが出前に行った所へお客さんが来たりすると、おかあさんを助けて、てきぱきといろんな仕事をするんだよ。」
 
「へぇ……。」
 
Mは心から感心した様子で、大ちゃんを見つめていた。
 
このMはいまどき珍しい本物の教師だった。生徒からも父母からもたいへん慕われた。そのMが、
 
「えらいね。これからもおとうさん、おかあさんを助けて、いい子でいてね。」
 
と大ちゃんの頭を撫でてくれたのである。
 
親方の出してくれた刺身も菜漬けの納豆巻きも美味しかったけど、私にはその夜、その光景がいちばん美味しかった。
 
(山形三吉)
 
 

カテゴリ:寿司 | 情報更新日:2016/07/08

旨い寿司屋9店と仲卸し

「素晴らしい山形」編集長おすすめ
旨い寿司屋9店と仲卸し

料理1

カテゴリ:寿司 | 情報更新日:2016/06/01

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