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浦井雄治の今月のおすすめ

浦井雄治の 今月のおすすめ [6月号]

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高畠町 たかはた地酒めぐり

地元高畠の地ワインと地酒とを楽しむ
 地元の人と交流しつつ巡る雰囲気の違う四店舗

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 高畠町で地酒めぐりの催しがあると云うので行ってみた。同行は山形三たてそばを食う会の仲間だ。受付時間の夕方六時に受付会場の高畠町商工会館の前に行ってみると、既に高畠町内を始め近隣の市町の酒好きな人達が大勢集まっており、参加者数は二七〇名の多数を数えた。今回が第十回だそうだ。ルールは、指定された高畠町内の飲食店四軒に立ち寄り、ドリンクとお通しを飲食して、店の証明印をもらい。商工会館前に戻ってゴール! と云うもの。参加者全員がAからFまでの六つのコースに振り分けられ、地酒めぐりに参加する町内の飲食店が一コースに四店ずつ振り分けられて、交付されたコース札に記載された四店を順次巡ってくるのだが、六時三〇分開始で八時頃には戻って来なければならないので、そんなにゆっくりも飲んでいる訳にはいかない。私達仙台組はBコースだった。

 定刻六時三〇分に商工会館前を出発し、最初の店は「スナック翔」。店に入るともう二組ほどが来ていたので同席させてもらう。一組は高畠町民のグループ、もう一組は高畠町民と南陽市民とのグループ。出て来た酒は地元の高畠ワイン赤。お通しは山菜のこしあぶらのお浸し・竹の子とふきの煮物・漬物・チーズとミニサラミ。高畠ワインに舌を湿らせて同席の高畠町の人達としばし歓談し、急いで次の店へ。

 高畠町の人達の後に付いて二番目に行った店は「小料理花みずき」。店に入ると奥の座敷に案内された。出て来たのは生ビール。お通しはふきの煮物・鶏唐揚げとポテトサラダ・もつ煮込み。ママさんの接待で生ビールに喉を潤したが、そうもゆっくりはしておれないので、残念ながら皆で早々に席を立つ。

 三店目は「旅館エビスヤ」。高畠町の人達と一緒に広間に通される。出て来た酒は高畠地酒「錦爛純米酒」(米は酒造好適米五〇〇万石)。お通しはあいこ・こごみ・わらびのお浸しに里いもとしいたけの煮付けなど。ようやく地元高畠の地酒にありつき、口に含んで酒米五〇〇万石を醸した高畠地酒の香と味を楽しんだ。改めて酒造好適米五〇〇万石の美味しさを認識した。

 

 最後の四店目は「Dear Moon」。出て来たのは高畠地酒「弁天本醸造」。お通しはピーナツ等スナック菓子。ここにはカラオケ装置があった。早速に各自が得意な曲を一曲ずつ披露。ひと時高畠地酒とカラオケを楽しんだ。やがて地酒めぐり終了時刻の八時にもなったので、急いで商工会館前に戻ってゴールイン!地元高畠町の人達と交流しながら、それぞれ雰囲気の異なる四つの店を巡り、高畠の地ワインと地酒とを楽しんだひと時だった。

カテゴリ:浦井雄治の今月のおすすめ | 情報更新日:2017/06/01

今月のおすすめ [番外編]

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山形市 ジンギスカン 白 樺
ジビエ初体験の「ぼたん鍋会」
 お金で買えない貴重な体験です

L1070186.JPG味噌仕立てのぼたん鍋
L1070186.JPGエゾシカ肉
L1070186.JPGぼたん
L1070186.JPGイノシシ肉の燻製
L1070186.JPGイノシシ肉を提供した阿部さん

青 柳 正 夫(仙台市泉区在住)

 海鮮茶や「まみがさき」主人の高橋敏夫さんから「ぼたん(イノシシ)鍋会」のお誘いがあったのは、1カ月以上も前である。高橋さんの友人でハンターの阿部至正さん=山形市在住=が、山形市内の山林で仕留めたイノシシを味わおう、という企画である。一も二もない。参加を決めた。

 日時は3月26日(日)午後6時から、会場は「まみがさき」と決められていた。肉が熟成するまで時間が必要なのだろう、と勝手に考えていた。

 集まったのは私を含め8人+きょうの料理人高橋さんである。高橋さんが「ではこれから、ぼたん鍋会を始めます」と開会宣言。自らもハンターの資格を持ち、かつ料理のプロである立場からきょうのパーティーの意図を説明する。

 「野生動物の肉を味わうことをジビエと言います。海外では一般的だが、日本ではなぜか普及しない。家畜の肉が本来ものだと思い込んでいる」。

 テーブルには、みそ仕立てのだし汁がコンロに掛けられ、2種類の肉が皿に盛られている。「脂身の肉がイノシシ、もう一皿の赤い肉がエゾシカです」と阿部さん。エゾシカは北海道のハンター仲間から頂いた肉だという。

 僭越ながら私の発声で、ビールで乾杯。コンロに火が着けられ、ぼたん鍋会が始まる。「ぼたんにはみそ味のだし汁が一番合う。今日は地元山家(やんべ)みそと、京みそを合わせた」と高橋さん。肉と地野菜、豆腐などが入れられる。

 ぼたん肉は何の癖もなく、おいしく食べられる。次はエゾシカ。こちらはやや野性味を感じさせる味。ちょっと苦手だな、というのが正直な感想。ビールは日本酒に変わり、話題もはずみ至福の時間である。

 

 ここでまた高橋さんの解説。「ぼたんは多少煮込んでも肉は硬くなりません。エゾシカは硬くなるので、しゃぶしゃぶ感覚で食べてください」。

 すき焼きやしゃぶしゃぶなら、奪い合うように肉を口に運ぶところだが、野生の肉は味が濃いのだろう、皿に幾分肉が残るペースである。それでもお酒は進む。

 

 宴会開始間際に飛び込んで来た長谷川清一さん=山形市在住=は、宮城県村田町で釣ったというワカサギを持参した。本来ならば天ぷらにして味わうところだが、ホスト役の高橋さんも、お酒で顔を赤くしている。「今日は料理人がいないので、次の機会のお楽しみといことで」と調理リタイア宣言。ワカサギ料理にはお目に掛かれなかった。これもご愛嬌。

 ジビエの世界に初めて触れた夜。魚料理が専門の「まみがさき」主人が、肉料理にも詳しいことを知ったのは、発見だった。

 

 家族だけで頑張っている店であり、伊藤さんが羊の世話で掛かり切りのこともあるので、昼は前もって予約した方が良いそうだ(特に大勢で行く場合は)。夜は比較的に対応しやすいとも。

カテゴリ:浦井雄治の今月のおすすめ | 情報更新日:2017/05/08

浦井雄治の 今月のおすすめ [4月号]

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山形市 ジンギスカン 白 樺
自家飼育サフォーク種羊のジンギスカン
 あの一種独特の癖は全くない半生を食べる

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 自家飼育している羊を食べさせてくれるジンギスカン・バーベキューの店があると云うので行ってみた。店は山形市蔵王半郷にあり、山形大学病院の近くから県道二六七号(旧国道一三号)を南に進み、JA山形成沢支店の前を過ぎると、蔵王温泉への登り口の手前で道路左側に黒い顔の羊の絵を描いた看板があり、そこから左に坂を登る。

 御主人の佐藤政義さんのお話によると、山形市内で羊を自家飼育して提供しているのはここだけだそうで、自家飼育の店と云うのはあまり聞いたことがない。父の代からの店で創業五二年になるとか。

店のすぐ側に飼育小屋があり、常時一〇〇頭近くを飼っているそうだ。行ってみると、確かに毛刈り前なので毛で丸々と膨れた顔の黒い肉用のサフォーク種がいて、生まれて間もない子羊が母羊にまとわり付いていた。春に三〇頭余り生まれるそうだ。伊藤さんは父の手伝いをして飼育と料理の基本技術を修得し、岩手の小岩井農場を始め各地の牧場を見て回って腕を磨いたと云う。

店は家族だけでやっていて、羊の世話は伊藤さんが一人でやっていて、午前は羊の世話、午後は羊の餌作りと忙しく、春の出産時や初夏の毛刈り時は本当に忙しいそうだ。伊藤さんはお客さんに「また食べたい。また来たい。」と言ってもらえるよう、日々精進しており、献立の数も努力して増やしている。

 ジンギスカンを注文すると間もなく羊肉と野菜が運ばれてきた。先ず鍋の真中の盛り上がった箇所に羊の大きな脂の塊をドンと載せ、鍋の下廻りに野菜を入れ、脂と野菜の間の空いた部分に肉を載せて焼く。脂が溶けて流れると肉と野菜が程好く焼ける。新鮮な肉なので半生のままで食べた方が良いとのこと。脂跳ねもないのでエプロンの必要もない。

 半生に焼けた羊肉を、一切れつまんで口の中に入れて驚いた。ジンギスカンの羊肉と云うとあの一種独特の癖があるのが普通なのだが、全然癖はない。このように癖のない羊肉は初めて食べた。あの一種独特の癖のため羊肉は少々敬遠気味だったのだが、この羊肉には全く抵抗がない。また脂にはほんのり甘みが感じられる。伊藤さんは癖がなく、脂に甘みがあるのは餌に工夫を凝らしているからと言う。全く思いの外の舌福だった。

 

 家族だけで頑張っている店であり、伊藤さんが羊の世話で掛かり切りのこともあるので、昼は前もって予約した方が良いそうだ(特に大勢で行く場合は)。夜は比較的に対応しやすいとも。

カテゴリ:浦井雄治の今月のおすすめ | 情報更新日:2017/04/06

浦井雄治の 今月のおすすめ [3月号]

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上山市 湯蕎庵 味津肥盧
上山温泉で楽しむ石臼碾き細打ちの見事な二・八
 自慢の「づけ天そば」、牛肉の「にく南ばん」

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 底冷えのする日の夕方、仙台を後に高速バスで上山に向かった。目指すは上山温泉中心街・新湯にある「湯蕎庵 味津肥盧」で、温泉旅館・有馬館の隣にある。すっかり暗くなった頃、店先行灯を置いた入口の「丸に違い鷹の羽」の絞り染め抜いた暖簾を潜った。「味津肥盧」とは随分と凝った名前だが、店主の秋山弘吉さんが昭和四八年に創業した時に、「美味しい味が豊かに満ちる店にしたい。」との創業の思いを籠めたもののようだ。

 囲炉裏を模した卓の席に着くと、「かみのやま」と云う一升瓶の商標が目に入ったので、早速にその酒を注文した。この酒は、上山市内の酒店有志の「上山酒造り会」が造ったこだわりの吟醸酒「へのへのもへじ。美酒かみのやま」で、飲み口がすっきりとしたやや辛口の酒だと云う。肴は煮込み・漬物・アサツキ酢味噌和え。

 秋山さんは「ここでしか味わえないそば、もう一度食べてみたいと思ってもらえるようなそばを打つように心掛けている。」と言う。蕎麦粉は山形産でわかおりを主体とした石臼碾き粉を使用しており、割合は二・八。東京は足立区梅田の蕎麦屋「藪重」で三年間修行した息子さんが蕎麦を打っている。

 蕎麦は先ず当店自慢の一品で人気のある「づけ天そば」(九五〇円)を注文。
海老・キス・野菜等五品の天麩羅の付いたざる蕎麦だ。蕎麦は細打ちで香りもあり、腰があって喉越しも良く、見事な蕎麦に打ち上がっている。
鰹節と鯖節でだしを採ったつゆは程良い辛さで、腰があり喉越しのいい細打ちの蕎麦と巧く調和しており、今は蕎麦粉の熟成する季節とは言え、実に美味しく頂いた。
もう一つの名物は温かい「にく南ばん(八五〇円)で、鶏肉や鴨肉ではなくて牛肉が葱と共に蕎麦の上に載っている。山形でも肉蕎麦に牛肉と使う店はあまりない。温かい蕎麦は10月~4月の季節限定だ。
細打ち蕎麦・やや甘く感じるつゆと牛肉の味との調和がいい。他に、豪華な「割子そば」(一六八〇円がある。五段重ねの蕎麦(一・五人前)で、五種の薬味(なめこおろし・卵とろろ・筋子おろし・黄金イカ納豆・刻み葱)で食べ、海老・野菜等の天麩羅が付く。なめこと大根おろしで食べる二人前の「板そば」(九八〇円)、「にしんそば」(九五〇円)もある。

 

 地酒と蕎麦を楽しんでいい時間になった頃店を出たら、仙台行きの高速バスはなかった。仙台発上山行の高速バスは夜遅くまで運行しているが、上山発仙台行バスの運行は夕方までだったのだ。それでJRと高速バスを乗り継ぎ山形経由で仙台に戻った。

カテゴリ:浦井雄治の今月のおすすめ | 情報更新日:2017/03/07

浦井雄治の 今月のおすすめ [2月号]

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昔風の甘じょっぱい濃厚なつゆの九・一そば
 こだわりの牛肉の肉そば、鶏肉のとりそば

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 山形でも最近にない大雪の日、温かい蕎麦を食べたくて山形市内の蕎麦屋を訪ねた。ところは山形市城北町で、文翔館前の通りを西に向かい、第七小学校の近く、霞城公園の北西の角近くにある店「寿ゞ㐂支店」。店の前には広い駐車場がある。紺の暖簾を潜って店に入ると、椅子席と上がり座敷があり、いかにも庶民的な雰囲気の店だ。

 身体が冷えたので、先ずは山形地酒の燗を注文し、身体を温めることにした。山形の庶民的な蕎麦屋の常として、献立は蕎麦の他にもラーメン・うどん・丼物も揃っているが、やはり温かい蕎麦を注文した。燗酒を楽しんでいるうちに蕎麦が出てくるだろうという段取りだ。蕎麦は蕎麦粉九につなぎの小麦粉一の九・一で、やや色の黒い中太の蕎麦。地酒をしばし楽しんだところで注文した温かい蕎麦が出てきた。

 先ず肉そば(七五〇円)。店の御主人のこだわりとして、「肉と云うのは牛肉のことであり、肉そばの肉には牛肉を使うようにしている。鶏肉を使うそばはとりそばだ。」と云うことだそうだ。山形でも牛肉を使う肉そばを出している蕎麦屋はあまり聞かない。つゆは甘じょっぱく濃い味で、昔はこのような味のつゆの蕎麦屋があったなと思い出す。今は全体にすっきりした味のつゆの蕎麦屋が多いようだ。濃い味のつゆが中太の蕎麦に絡んで美味しく頂いた。次いで天ぷらそば(九〇〇円)が出てきた。中太の蕎麦、味の濃いつゆ、共に肉そばと同じだが、種は牛肉ではなくて天麩羅。肉そばとはまた違った美味しさだ。肉そば、天ぷらそば共に温・冷両方がある。

 他に蕎麦の献立としては、もりそば(六〇〇円)、ざるそば(六五〇円)、かけそば(六〇〇円)から、とりそば(温・冷 七五〇円)、おろしそば(温・冷 八〇〇円)等々、色々揃っている。

 蕎麦の他にもラーメンやうどん・丼物もある、家族連れにいい庶民向きの蕎麦屋だ。

カテゴリ:浦井雄治の今月のおすすめ | 情報更新日:2017/02/08

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